キルケラン12年

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【なぜ「グレンガイル」じゃなくて「キルケラン」なのか?】

本来なら「グレンガイル蒸留所」なので、ウイスキー名も“Glengyle”になりそうですが、
「Glengyle」という名称の権利は別会社(ロッホローモンド社)が所有しているため、
新生グレンガイルは、ブランド名を「Kilkerran(キルケラン)」にしたと言われています。

この“キルケラン”という名前は、
ゲール語 Ceann Loch Cille Chiarain に由来し、
「聖キアランの修道院があった場所(現在のキャンベルタウンの古い呼称)」を意味します。

【70%バーボン樽 × 30%シェリー樽のブレンド】

キルケラン12年は、約70%のバーボン樽熟成原酒と、30%のシェリー樽熟成原酒をヴァッティングして造られています。

これにより、バーボン樽由来のレモン・バニラ・蜂蜜・ビスケット感、
シェリー樽由来のドライフルーツやトフィー、ナッツの甘み、
そしてキャンベルタウンらしいオイル感と潮気、軽いピート、
がバランスよく共存したスタイルになっています。

【ヴァッティングとは?】

簡単に言うと:
「同じタイプのウイスキーを大きなタンク(ヴァット)で混ぜ合わせること」です。

もう少し噛み砕くと…
同じ蒸留所の、別々の樽の原酒を混ぜる作業。

例:キルケラン12年なら、
バーボン樽熟成のキルケラン、
シェリー樽熟成のキルケラン。
→ これらをまとめて混ぜる作業が「ヴァッティング」。

混ぜる場所がヴァット(vat:大きなタンク)なので、
その動詞として vatt→vatting(ヴァッティング)と呼ばれます。

ブレンドとの違いは?
バーでお客さんに話すとき用に、ざっくり整理するとこんな感じ:

ヴァッティング。
基本は「同じ蒸留所」「同じカテゴリー」の原酒同士を混ぜる。
例:キャンベルタウンシングルモルト同士、シェリー樽とバーボン樽など。

ブレンデッド(ブレンディング)。
複数の蒸留所のモルトウイスキー+グレーンウイスキーを混ぜる。
例:ジョニーウォーカー、バランタインなど。

【非冷却ろ過・ナチュラルカラー・46%】

アルコール度数:46%。
ノンチルフィルタード(非冷却ろ過)。
ナチュラルカラー(着色なし)。
という、クラフト系キャンベルタウンらしい“ガチ仕様”でリリースされています。

【ピートは約15ppmの「ライトピーテッド」】

ヘビーピートではなく、
約15ppm前後の“ライトピーテッド”仕様とされており、香り・味わいのベースはあくまで麦芽と熟成感。

ピートは、塩気とスモークのニュアンスを添える“スパイス役”的な立ち位置です。

【「ゴースト蒸留所」からの復活劇】

グレンガイル蒸留所は1925年に閉鎖され、
その後はライフル射撃場や穀物倉庫として利用されるなど、長らくウイスキーとは無縁の時間を過ごしていました。

2000年になって、スプリングバンクを所有するJ&A Mitchell & Co. が買収。
建物は歴史的建造物として保護されていたため、
外観を残しつつ内部をほぼ新設して再スタートを切ります。

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