ジャックダニエル・シングルバレル

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ジャック・ダニエル蒸留所の誕生背景
ジャスパー・ニュートン“ジャック”・ダニエル(1849?–1911)は、テネシー州リンチバーグで育ち、父の死後、地元の牧師兼密造酒業者ダン・コールのもとに引き取られ、そこで蒸留技術を学び始めました。
しかし近年の研究では、実際の師匠は元奴隷であった熟練蒸留師ネイレスト・グリーン(Nathan “Nearest” Green)であり、彼の技術と知恵こそがジャック・ダニエルのウイスキー造りの原点であると再評価されています。
蒸留所の公式な登録は1866年で、アメリカ初の登記蒸留所として知られ、歴史的価値も高い名所です。
1884年には“Cave Spring Hollow”と呼ばれる洞窟泉源地帯を購入し、現在の蒸留施設の基盤を築きました。
1997年、ジャックダニエル史上初の“シングルバレル”誕生
ジャックダニエル・シングルバレルは1997年、ブランド史上初の「1樽限定ボトリング」として誕生しました。
従来のジャックダニエルは複数の樽をブレンドし、常に同じ味わいを提供することを重視していましたが、このシングルバレルは1つの樽からそのままボトリングするため、樽ごとに異なる個性が際立ちます。
選定されるのは熟成庫(リックハウス)の最上層で熟成された樽のみ。
ここは昼夜の温度差が激しく、ウッドとの相互作用が強まるため、より濃密で複雑な香味が育ちます。
発売当初は1日にわずか10樽前後のボトリングでしたが、その独自性と希少性から世界中のウイスキー愛好家に支持され、瞬く間にブランドの代表格となりました。
シングルバレル誕生のきっかけ
マスターディスティラーたちが「熟成庫の上層階には特別に香り立つ樽がある」と気づいたことでした。
その特別な樽を限定で提供しようという発想から、シングルバレルシリーズが誕生したのです。